熱帯植民地で働くイギリス人たちの保険飲料としてトニックウォーターが飲まれていた当時はキニーネが含まれ、独特の苦みがでるため人気でマラリア防止のために飲まれていました。
それをジンと混ぜたところ大好評で、第二次世界大戦後に世界中に広まった。
現在のスタンダートカクテルの一つ。
ジントニックを飲めばそのバーテンダーの腕がわかる
ジントニックは、バーに初めて行った際、メニューがなくて困ったとき一番頼まれるカクテルです。
ジントニックしか飲んだことがないと伝えるとそこからいろんなカクテルを考案してくれるので、知らない方はそう伝えましょう。
何故なら、ジントニックのベースを変えたり、少し入れるものを変えるだけで、いろんな新しいカクテルと出会えますか。
バーテンダーさん達も喜んで教えてくれるとおもいます。
アルコール度数はだいたい8-10%くらいです。
ジントニックの味わい(フレバー)
ジンとは、穀物(大麦・小麦・ライ麦などの)を原料として造った中性アルコールにジュニパーベリー、レモンの皮、キャラウェイなどのフレーバーを浸透させて蒸留したお酒のことです。
甘味をつけないドライジンはカクテルのベースとしてよく使われています。
甘味を付けたジンやいろんなフレーバーをつけたジンもあります。
そんな色々あるジンの中でもジントニックに使用されるジンはだいたいがドライジンです。
でも、私は、甘いほうが好き!僕はもっと香りが強いほうが好き!
などと人によっていろんな好みがあると思います。
ですので、まずは来店したお店のジントニックを一杯目に頼み、次に違ったテイストのジンで作ってもらうなどして飲み比べしてみるのも面白いかもしれませんね。
例えば、デートで味わいが違うジントニックをさりげなくバーテンダーにオーダーして飲み比べするだけで、ジントニックについてのお互いの意見を楽しく交換しながら、距離がぐっと近づくかもしれませんね。
ジントニックの美味しい作り方
用意するもの
- ドライジン(タンカレージン)
- ライム1/8
- トニックウォーター(シュエップス)
手順
- 10オンスタンブラーにグラスからはみ出ない程度に大きめの氷を入れる。
- 氷にライムの果汁があたるようにやさしく絞る(強く絞りすぎるとライムの皮から苦み成分がでます。)
- バースプーンを使い、10回ほど混ぜて氷にライムの香りを浸透させる。(氷に一番最初に触れた液体が一番香りを立たせてくれます。)
- ジンを30ml注ぎ、10回ほどステアする。
- トニックウォーターを120mlほど入れて、軽くステアする。(この時に混ぜすぎてしまうと、炭酸が飛びやすくなるので注意してください。)
- 完成!!
*アルコールのほうが比重が軽いので、グラスの底から氷を持ち上げてあげるだけでも混ざります。
飲み方
人それぞれだとは思いますが、なるべく氷が溶ける前に飲み切りましょう。
バーに行って氷が溶けても飲み干さないと、バーテンダーさんは美味しくなかったのか、はたまた何をしに来たんだといい思いはしないので、良くしてくれなくなるでしょう。
ジントニックのアレンジ
甘めなジントニック
甘めなジンというとオールドトムジンが代表的です。
甘味を加えたジンなのでドライジンと比べると甘さがあり、通常のドライジンと比べるとアルコール度数も7%低いので飲みやすいです。
(ドライジンは通常47%ものが多い、オールドトムジンは40%です。)
甘いフルーツの香りをつけたい方におすすめなのが、ピールを使うテクニックです。
ピールってなんですか?という方のために少し解説していきます。
植物学的には、果実や野菜の外果皮のことを言います。
主にカクテルで使用するのは柑橘系の果物が多いです。
皮を薄くスライスしたものをツイストすると出てくる果物の油分と香りのことを指します。
さっぱり仕上げたい方は、グレープフルーツのピールを
甘い香りににしたい方は、オレンジのピールを
といったような感じでその時の気分や好みに合わせて作ると面白いです。
実はこれ、バーテンダーのちょっとした裏技なので、ジントニック好きにも普段なんとなく飲んでいる方や若い女性にも好まれるとおもいますよ。
その時はぜひ
「あなたをイメージしてアレンジしてみました。」
と付け加えてから出してみてください。
きっと喜ばれること間違いなしです!!
アルコールが苦手な人におすすめなジントニック
アルコールが苦手で普段もあまり飲まれない方や、ジントニックを飲んで強いと思う方に必見のジントニック
そんなのただアルコールを少なめで作ればそうなるのが当たり前だと思う方々。
実際、それも一理あります。
が、それだけだとつまんないよな、何か他にもいい案ないかなと思っているそこの人。
視点を変えて考えてみましょう。
ジントニックって何が入りますか?
ジンとライムとトニックウォーターですよね。
ジンにも色々な種類があるので、ジン独特の風味や味を抑えたものももちろんあります。
その中でも個人的に好きなものは、タンカレー社から出しているマラッカジンがおすすめです。
主原料のジュニパーベリーの使用量を抑えて作られているので、独特な香りは気になりません。
むしろシトラスフレーバーのような香りで味も甘さがあり、アルコールも40%と低めなので幾分飲みやすく感じると思います。
ぜひ、お試しください!
トニックウォーターもいろんな種類があります。
色々試して作ってみるのもいいですが、私のおすすめは、シュエップス社のトニックウォーターです。
有名なカナダドライなどと比べると甘さがあり、苦みが少ないので飲みやすいと思います。
と最後にライム。
ライムはスーパーや八百屋で購入する際はなるべく柔らかいものを選んで購入してください。
固いと青臭くて果汁もあまり絞れず、ただライムの香りがするジントニックになってしまいます。
絞る時も力任せに最後まで絞りきってやろうではなく、なるべく優しく絞ってあげてください。
力いっぱい絞ってしまうと、ライムの皮からも苦み成分が出て、より苦いジントニックの出来上がりになります。
使用する材料ひとつひとつ厳選して、丁寧に作ればこんな飲みやすいジントニックがあるんだと再発見することでしょう。
ぜひ色々と試して飲み比べしてみてください。
これは、プロが教える企業秘密の技です。
カクテルを作るのが上手で、本格的なバーで飲んでる味と変わらないと思わせるモテ要素たっぷりの技法なので、モテたい方は他言無用でお願いしますね。
ジントニックに合う料理&おつまみ
ジンの香り付けに使われているジュニパーベリー(杜松の実)は獣肉を使ったマリネやミートパイの香りに使われているスパイスでもありますので、その系統の料理にはすごく合うとおもいます。
個人的にはスモークサーモンとも相性はばっちりだとおもいます。
バーに行くとジントニックをオーダーすると、ドライフルーツがお通しで出てきたりもしますよ。
フルーツとの相性もばっちりです。
むしろ合わないものがないような万能カクテルかもしれませんね。
欧米の方では、ジンは食前酒として飲む方も多いですし、トニックウォーター自体もお酒を飲まない方は食中に合わせる方も多いです。
ジントニックの歴史(逸話)
18世紀にインドへ送られた東インド会社のイギリス人社員の死亡率は非常に高く、母国とはまるで違う、気温も湿度も高い土地。
そこに潜む熱帯病はまさに命取りだったみたいです。
特に6月~9月にかけてのモンスーン期は、イギリスから来た移住者にとっては、当時は生きるか死ぬかの季節。
ある年のモンスーン期には、コルタカ(インドの西ベンガル州の州都。世界屈指のメガシティであり、市域の人口密度は首都デリーやインド最大都市ムンバイ以上。イギリスの帝国主義政策における主要な拠点として建設され、イギリス領インド帝国時代の前半は植民地政府の首都機能を有していた都市です。)に住むイギリスからの移住者の3分の1が死亡した記録も残っています。
ちなみにコルタカに移住したイギリス人の平均寿命は、モンスーン期2回だと言われていたみたいで、毎年9月後半にはモンスーンを生き延びた人たちは毎年胸をなでおろしたそうで。
1767年~1790年の間、そうして亡くなったイギリス人を埋葬した墓地には、今でも使用されていない墓石でいっぱいです。
コルタカでの埋葬に対えるためにイギリスからたくさんの墓石を送り込んでいたみたいです。
そんなにまだ熱帯病に対する医学的知識が足りない時代、イギリスからは、アルコールを飲むといいかもしれないと墓石の他に、大量のワインなども送り込みました。
がこれは、ただ…酔っぱらいを増やすだけの結果になってしまったのだとか…
そんな中、マラリアや熱病に効くとされるものがありました。
南米産のシンコナの木の皮から抽出されるキニーネです。
キニーネはマラリアに効く薬が開発されるまでは特効薬として重宝されていました。
これをそのまま飲むには大変苦みが強く、だったらあるものを混ぜておいしくしてみようと、これに砂糖・炭酸水・ジンを足して飲んで生まれたカクテルが「ジン&トニック」です。
イギリス人らしい発想なのか、はたまた、のん兵衛の発想なのか、そこはまぁ結果良ければすべてよしとしておきましょう。
ジントニックの注意点
まずはジントニックのカロリーについてご説明させていただきます。
ジンにも色々種類がありますが、今回はドライジンでのカロリー計算をしていきます。
一杯のジントニックに使用するジンの量は30mlです。
30mlをグラム計算しますと、ジンの成分は大麦、ライ麦、じゃがいもなど穀物・イモ類を使った蒸留酒なので、約28gです。
ちなみに水は1g=1mlです。
含まれている原料や濃度によって重さは変わってくるので、詳しくは後程わかりやすい計算式をお教えいたします。
- ジン30ml=28g
- カロリーは80kcal
続いてトニックウォーター
カクテルで使用する量は120ml
100mlあたり35kcalですので、120mlだと42kcalになります。
最後にジントニックには欠かせないライム!
カクテルでは1/8使用します。
1個、約84gだと想定して果汁は約35% 果汁の重さは29gカロリーは8kcalの1/8なので、カロリーは1kcalです。
まとめてみます。
- ドライジン 30ml:80kcal
- トニックウォーター 120ml:42kcal
- ライム1/8:1kcal
合計123kcal です。
一般的な成人の摂取カロリーの目安は、だいたい1800kcal~2200kcal前後と言われております。
ちょっとした表を作ってみましたので参考にしてみてください。
男女別、年代別、労働別の摂取カロリーの目安
軽い:デスクワーク、家にいる主婦など
中程度:立ち仕事や営業
やや重い:1日1時間程度運動する人。建設業、宅配業など
女性
軽い | 中程度 | やや重い | 重い | |
---|---|---|---|---|
20代 | 1800kcal | 2000kcal | 2400kcal | 2800kcal |
30代 | 1750kcal | 2000kcal | 2350kcal | 2750kcal |
40代 | 1700kcal | 1950kcal | 2300kcal | 2700kcal |
男性
軽い | 中程度 | やや重い | 重い | |
---|---|---|---|---|
20代 | 2250kcal | 2550kcal | 3050kcal | 3550kcal |
30代 | 2200kcal | 2500kcal | 3000kcal | 3500kcal |
40代 | 2150kcal | 2400kcal | 2900kcal | 3400kcal |
よければこちらも参考にしてください。
成人の1日の必要摂取カロリーを計算する方法
標準体重から計算する方法
必要摂取カロリーを算出するためにまずは自分の体重を測定しましょう。
計算式は、「身長(m)×身長(m)×22」です。
例えば、身長が170cmなら標準体重は、
1.7×1.7×22=63.58で約63kgになります。
そこで1日に必要な摂取カロリーは体重に25~30を掛けた数字になります。
63kg×25=1575kcal
63kg×30=1890kcal
なので必要摂取カロリーは1日あたり1575kcal~1890kcalとなります。
目標体重から計算する方法
目標体重で1日の必要摂取カロリーを計算するには、目標体重に25~30を掛けた数字になります。
例えば目標体重が45kgなら
45kg×25=1125kcal
45kg×30=1350kcal
目標体重に対しての必要摂取カロリーは、1日あたり1125kcal~1350kcalとなります。
少し話がそれてしまいましたが、だいたいの1日の摂取カロリーはこんな感じですので、飲みすぎには気を付けましょう。
もちろんカロリーだけではなくて、アルコールを摂取するので、人によって肝臓の強さや体脂肪によって酔い加減も違いますが、何事も程々が長く続けられる秘訣(飲酒)だと思います。
ちなみにドライジンの糖質は0%です。
あんなに穀物を使っているのになぜかと?
原料そのものは高糖質なものばかりですが、蒸留することで香りとアルコール成分だけを抽出しているので、ドライジンは糖質が0%のお酒となります。
問題はトニックウォーター…
トニックウォーターをただの炭酸水だと思っている方も多いようですが、実は炭酸水に香草類や柑橘類や果皮エキス、そして糖分を加えた清涼飲料水なんです。
糖分を加えておりますので、代表的なトニックウォーターの糖質をまとめてみました。
分かりやすく今回は100mlあたりのカロリーと炭水化物を書いておきます。
トニックウォーター(100ml中)シュエップス
- 炭水化物9g カロリー35kcal カナダドライ
- 炭水化物9g カロリー36kcal ウィルキンソン
- 炭水化物9.4g カロリー38kcal
トニックウォーターには食物繊維も含まれておりませんので、炭水化物量がそのまま糖質になるとおもってください。
そして、このトニックウォーターの糖質がそのままジントニックの糖質になります。
120mlで作るとだいたい糖質は10g前後ということになります。
トニックウォーターの量次第で糖質は変わってくるので、気になる方はそこも計算しながら作ると女性にも褒められ喜ばれ、会話も弾みそうですね。
ちなみに糖質制限ではNGとされているビール350mlの糖質が約10gなので、その半分以下の量のジントニックでビール350ml缶と同じ糖質なので、かなり高糖質なお酒ということがわかるかとおもいます。
アレルギーについて、もちろんアルコール飲料ですので、アルコールアレルギーの方はご遠慮お願いいたします。
ジンも穀物を主原料とした蒸留酒なので、穀物アレルギーの方は止めたほうがよいかもしれません。
今現在は大丈夫でも飲み続ければ抗原に体がさらされてしまいますので、そのうち発症することもあります。
トニックウォーターには柑橘類が含まれておりますので、柑橘類のアレルギーの方は気を付けてくださいね。