ブルームーン Blue Moon

ブルームーンと聞いて皆さん、何を連想しますか?

「青い月」 「青っぽく見える月」などと、夜空に見える月を連想する人が多いんじゃないでしょうか?

このカクテルの名前には、実はいろんな「言葉」が隠されているんです。

「ブルームーン」とは数年に1度起こる「1ヵ月に2回満月が見られる」という珍しい現象です。

その際に、月が青く見えることから「ブルームーン」と言われています。

その昔は、そんな現象のことを「不吉の前兆」などと言われていましたが、今では「見ると幸せになれる」と言われています。

時代を象徴するような解釈の仕方ですね。

そんな珍しい現象のことを英語ではこう言います。

「once in a blue moon」「極めて稀なこと」や「決してあり得ないこと」といった意味合いを用いた表現をしたいときに使われています。

月の現象からくる意味合いや、カクテルの材料の1つであるバイオレット・リキュールにフランスの「パルフェタムール」というリキュールを使用します。

フランス語で「パルフェタムール」とは「完全なる愛」や「真実の愛」などといいます。

そのため、この「ブルームーン・カクテル」は、「めったに起こらない出来事」や「幸せの瞬間」ともいわれています。

なんて神秘的なカクテルなんでしょうかね。

タンカレー
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ブルームーンの良さ

このカクテル、実はロマンチックな思いだけが込められたカクテルではないんです。

まさかの想いも込められているカクテルなんです。

「パルフェタムール」を使用している。

意味は「完全なる愛」や「真実の愛」なんだから、意中の相手を口説くときにぴったりな瞬間に乾杯で使いたいと今想像していた方には申し訳ございません。

もう1つの意味合いも込められたカクテルなんです。
「完全なる愛」や「真実の愛」とは正反対の、「お断り」をも意味したカクテルなんです。
「君には相談できない」 「その告白は受け入れられない」といったなんとも悲しくなる意味合いをも持つ「ブルームーン・カクテル」

意中の相手がここまで理解しているかはわかりませんが、使用用途が大変難しいですね。

私なら、このカクテルのいいところだけを引用してあとはその時の雰囲気や状況を楽しみたいとおもいます。

ハラハラドキドキするかもしれませんが、恋愛にもこの感覚は付き物ですので、ぜひ楽しんでみてください。

なお、この「ブルームーン・カクテル」のアルコール度数ですが、使用しているものは、ドライジン・バイオレットリキュール・レモンジュースですので、約30%前後と強めなカクテルですので、意中の相手を口説く際は飲みすぎ注意ですよ。

酔いつぶれてそれどころではありませんから。

ブルームーンの味わい(フレバー)

使用する材料も3種類とシンプルなカクテルです。

バイオレット・リキュールは、柑橘系の果実を原料としたリキュールで、香りづけにニオイスミレやバラ・アーモンド・バニラなどを使用しています。

お花の蜜のような甘さが特徴的な柑橘系の味わいです。

このリキュールにレモンの酸味とジンの独特なハーブの香りがする、アルコール度数が高いテイストとなっております。

なんとも神秘的な味わいで、私のお店でも男性よりかは女性のお客様が愛飲するカクテルの1つです。

食中酒というよりかは、食事を済ませたあとに2軒目以降の満月が見えるバーなどで味わいたい1杯です。

数年に1度しか訪れない現象ですが、ブールームーンが見えるときは一緒に味わってみたいですね。

その瞬間はぜひ、いい話しだけ意中の相手にしてみてください。
うまくいけば、その笑顔が最高な思い出になるでしょう。

ブルームーンの美味しい作り方

用意するもの

  • ドライジン(タンカレー)  30ml
  • バイオレット・リキュール(ボルス社・パルフェタムール) 15ml
  • レモンジュース  15ml

手順

  1. シェーカーに全ての材料を入れる。
  2. バースプーンで一度ステアして、テイストを確認して、シェーカーに氷をいれる。
  3. ハードシェイクを20回ほどして、冷えたカクテルグラスに注ぐ。
  4. お好みでレモンピールを一振りする。

*レモンの皮をハート型にカットしてカクテルの上に浮かせてみてもロマンチックでいいですよ。

その際は、行う前に相手との距離感をしっかりと見定めてから行ってくださいね。

ちなみに私も20代のころ実践した経験がございます。

飲み方

ショートタイプのカクテルですので、時間を掛けすぎないように気を付けてくださいね。

グラスの中に氷も入っておりませんので、温くなると甘さがより強調されて飲みづらくなるかと思います。

ピールはお好みですので、レモンでもいいですが、まったりしたいときはオレンジ・ピールもおすすめですよ。

ブルームーンのアレンジ

甘めなブルームーン

もともと甘さもしっかりと感じられるテイストです。

スタンダートなれしぴよりも甘さが欲しい方は、バイオレット・リキュールの量を20mlにしてレモンジュースの量を10mlにしてみてください。

甘さが際立つテイストになりますよ。

あとは、ジンのベースを変えてみるのもいいかもしれませんね。

今回は、レモンジュースも使用しているカクテルですので、レモンフレーバーがついた「ブルームスバリー・レモン・ジン」をベースに作ってみるとより爽やかで甘さが程よいテイストに仕上がりますよ。

アルコールが苦手な人におすすめなブルームーン

このカクテルは、レモンジュース以外がアルコールを含んだ飲料なので、苦手な方にはこんなカクテルはどうでしょうか?

ジンの香りの原料となっているコリアンダー。
バイオレット・リキュールを連想させるスミレ・シロップ。

日本でもすみれが花を咲かすのは3月~5月頃、河原の土手や斜面に群生していることが多いので散歩がてらに散策して摘んでみてください。

その際の注意点ですが、咲き初めで色が濃いものを摘んでくださいね。

それと、スミレの根や種には毒成分が含まれているのでご注意を!!(口にしなければ大丈夫です。)

自家製のスミレシロップにコリアンダーを混ぜて、それを水や炭酸水で薄めたものをカクテルグラスに注げば、オリジナル「ヴァージン・ブルームーン」の出来上がりです。

アルコールが苦手だけど、楽しみたい方にはもってこいの1杯です。

などなど、以上は例です。

ブルームーンに合う料理&おつまみ

食中酒向きではないので、食事を食べながらのむというよりかは、食後のお酒を楽しむひと時のおつまみをご紹介したいと思います。

独特な甘さが特徴のカクテル。

個人的にはしょっぱいものと合わせるよりかは、甘いものや香りがある物のほうがいいとおもいます。

カカオ85%以上のダークチョコレートや干しブドウなどのドライフルーツ。

ブルーチーズのはちみつ付けなんてのもいいとおもいます。

パクチーが好きな方なら、パクチーをかじりながら流し込むなんてオリエンタルなかんじもありですね。

ブルームーンの歴史(逸話)

実は、誰が考案者なのか分からないカクテル。

「ブルームーン」という言葉の語源も未だ解明されていない謎めいた言葉。

英語で「ブルームーン」といえば、「once in a blue moon」日本語では「極めてまれに」という熟語がよく知られているかとおもいますが、この言葉の起源の「1ヵ月に2回目の満月」が珍しいという現象からきている説は、実は間違いだったといわれています。

400年以上前から使われている言葉「ブルームーン」

16世紀頃は、「非常にばかげていること」を、「月はグリーンチーズで出来ている」というニュアンスの表現を用いたり、この「ばかげていること」という意味を「月が青くなるなんてありえない」という表現から「Never」という言葉も生まれたそうです。

大気中の塵の影響で月が本当に青く見えることがあります。

この現象を「ブルームーン」と呼んでいました。

1883年のインドネシアのクラカタウ火山の噴火により、その後2年間の間、日没した色合いが緑色に、月を青色に変えたともいわれています。

のちの19世紀半ば頃に、先ほど申し上げた「once in a blue moon」「極めてまれに」という熟語が生まれたとされています。

1911年~1933年にアメリカで起きた「禁酒法時代」。

この頃に、ジンとブルーキュラソーとレモンジュースで作る淡い紫色のカクテル、「ブルームーン」が誕生したと言われています。

今とはレシピが違いますね。

より神秘的なテイストや色合いにしたいという思いから、フランス生まれのバイオレット・リキュール「パルフェタムール」を使用するようになったのかなとおもいます。

この謎めいた言葉は、今まで様々な人たちに神秘的なイメージを連想させてきました。

アメリカの有名歌手「エルビス・プレスリー」も「ブルームーン」という曲を1934年にリリースしたりと、今では、花の名前につけたり、ビールの銘柄にしたりドラマのタイトルにしたりと、何か神秘的や幸せを感じる言葉として人々に知られてきました。

この謎めいた「ブルームーン」

ぜひ、その人なりの想いをのせたカクテルとして、これからもバーで一役買ってほしいですね。

ブルームーンの注意点

まずは、ブルームーンのカロリーからご説明させていただきます。

ジンにも色々な種類があります。

今回はドライジンで

バイオレット・リキュールは、ボルス社のパルフェタムールを

(私のお店では、シャルル社のバイオレット・リキュールを使用していますが、少し色合いが青に近いので今回はボルス社の製品を参考にさせて頂きました。)

それでは、材料のおさらいです。

  • ドライジン(タンカレー)  30ml
  • バイオレット・リキュール(ボルス社・パルフェタムール) 15ml
  • レモンジュース  15ml

まずは、ドライジン30mlからですね。

30mlをグラム計算します。

ジンの成分は大麦、ライ麦、じゃがいもなどの穀物・イモ類を使用した蒸留酒なので、

30ml=約28gです。

約28gのカロリーは約80kcalとなります。

続きまして、バイオレット・リキュール(ボルス社・パルフェタムール)

100ml=105gなので、

今回は15mlなので、約16gです。

約16gのカロリーは、約52kcalとなります。

最後に、レモンジュース

大きさも様々ですが、今回は皆さんがスーパーでもよく見かける中型サイズで、重さは1個約85g程度のものを基準として考えていきます。

1個で果汁は約30ml カロリーは約12kcal
今回は約半分使用いたしますので、
フレッシュ・レモン15mlのカロリーは約6kcalとなります。

「ブルームーン・カクテル」のカロリーの合計は、約138kcalとなります。

それほど、高いカロリーではありませんが、アルコール度数は約30%前後と強めなショートカクテルですので、翌日のためにも飲みすぎは気を付けましょう。

意中の相手からお断りされて心が傷心しているときは、仕方がないのかもしれませんが、
そんな日の翌日の二日酔いほど悲しいことはありせん。

ぜひ、幸せが訪れた瞬間にでも、この話しを思い出しつつ堪能してみてくださいね。